
作者は
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ(1488 - 1576)
当時としては長命でなんと、88歳まで生きた画家。最後はペストで亡くなっている。1975年発行のイタリアの紙幣にも肖像が採用されていたイタリアのルネッサンス期の代表的な画家である。
そう考えると日本のマンガ家で故人、手塚治虫先生や水木しげる先生あたりが、お札になっても、ちっともおかしくないよね。銀行家やら、教育者よりも、よっぼと知名度もあると思うんだけどな。世界的にも知られているしね。
制作年は
1533年頃。
16世紀、日本でいうと天文2年、室町時代。室町幕府12代将軍、足利義晴の時代。ちなみに翌年の1534年に織田信長(1534年~1582)が生まれています。そんな時代のセクシー絵画。
この手のヌード絵画を教会に掲げていたんだから、西洋って進んでいるっているっていうか、スケベっていうか。もちろんマグダラのマリアだから宗教画なんだけど、何も裸でおっぱい丸出しで改悛しなくてもいいじゃん。因みに改悛っていうのは悔い改めること。裸になって心を入れ替えましたっていう話。
真面目な鑑賞ポイント
左下に無造作に置かれている壺は香油壺。これがあることで、ああこの女の人は「マグダラのマリア」と誰もがわかるシンボルグッズのようなもの。このようなシンボルをアトリビュート(持物)という。
エロ目線
この作品の痺れるところは、何といっても素肌の大半を髪の毛で隠しながら、肝心のおっぱいは丸出しという逆説的エロさ。これはネット界隈で流行っている隠す必要のない所を隠し、隠すべきところをあえて晒すという「逆バニー」のエロさに通じるものがありますよね。
500年の時を超えて、現代の流行ののエロにつながるって、すごいと思いませんか。ルネッサーンス。